有識者

対等な情報保障を実現するソリューション、VUEVO

コスパと柔軟性が高く、現代の「働き方」に対応したシステム
株式会社ゼネラルパートナーズ
障がい者総合研究所所長
戸田 重央様
2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長。
2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努め、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。

聴覚障害は、非常に誤解されやすい障害だと感じています。

戸田様のこれまでのご経歴や、聴覚障害とのかかわりについて教えてください。

私は2007年頃からゼネラルパートナーズで、障がい者雇用に関わり始めました。当時は、障がい者雇用の民間サービスが成り立つような状況では全くありませんでしたが、聴覚障害専門の事業所開設や、総合的な障がい者雇用についての研究・情報発信などを続けてきました。そこから少しずつ社会も変わってきている一方で、現在でも聴覚障害は非常に誤解されやすい障害だと感じています。

どのような点で誤解があるのでしょうか?

一つは、コミュニケーションの難しさが、企業はもちろん、実は当事者からもあまりに軽く考えられていることです。
「聞こえない、聞こえにくい」と一言で言っても、男性の声が聞こえにくい、か行の聞き取りが苦手など、実はすごく多様です。誰一人として同じ聞こえ方じゃないのですが、それを「聞こえない」の一言で括ってしまうと他の人には理解できず、仕事をする上で周囲とのコミュニケーションが成立しません。

また、他の障害と比べても聴覚障害者の離職率はかなり高いことが知られています。これは、お話ししたような企業と当事者のミスマッチが、なかなか入って働き出すまで理解されづらいことが大きな要因となっています。

VUEVOは、働く聴覚障害者の課題にどのように役立つでしょうか?

聴覚障害の方が音声認識アプリを使うことも、最近は増えてきましたが、私が知る限りは全て一対一が想定されているようで、VUEVOは1対複数の場で使える唯一のサービスなんじゃないかなと思っています。
これまで企業側は、「複数人いっぺんに話さない」「発言するときは手を上げる」など、会議にルール付けすることでなんとか解決することも多かったのですが、これは聞こえる人には恩恵がないため、なかなか広まらないのが実情です。また、ビジネスでは限られた時間で素早く意思決定する必要があり、議論の質量担保と、合理的配慮のどこを正とするかはせめぎ合いです。

こういった悩ましい状況において、VUEVOのような新しいテクノロジーが、合理的配慮における情報保障を実現してくれれば、両者の悩みが解消に近づいていくと思います。

そして、見方を広げてみると、様々な制約の中で情報の取得に困ってる人は他にもいます。視覚や聴覚など感覚の優位差や、発達障害、年齢によっても、なかなか理解が進まない時があります。そういうあらゆる人も含め、会話内容を視覚化して議事録として要約するみたいな、「これを使えば全社員に情報が均一に届くシステム」、と捉えてもらえれば導入は進み、結果的にユニバーサルな会議が実現すると思います。

最後に、VUEVOへのご期待をお願いします。

周りの人が何を話しているのかを聞くのって、聴覚障害者に限らず人の権利なんですよね。
例えば同僚が雑談をしていて「今何の話してたの?」と聞いても、「いや、全然仕事に関係ない話」とスキップされてしまいがちですが、その内容が自分にとって必要じゃないかどうかは自分が決めたいわけです。それを守ることが情報保障っていうことだと考えています。

いかに聞こえる人と対等な状態を実現させられるか。相手に頼むのって上下の関係になっちゃうんですね。上下じゃなくて対等を実現するための第一歩。ひとりひとりの心がけはもちろん、心がけだけでは難しいんだったら「じゃあ、VUEVOのようなデバイスで実現しよう」となったらいいと思います。

あらゆる人に対等な関係を実現するサービスでありたいと思います。本日はありがとうございました。

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